どっぷりスケボーにハマってしまったスケーターなら誰もが一度は考えることがある「スケボーで食っていきたい」という願望。
以前も記事にしたことがありますが、スケボーで食っていく、というと
- プロスケーターとして給料をもらう
- 代理店に就職する
- ショップに就職orバイト
- 自身のショップやブランドを立ち上げる
くらいが基本的な構想でした。今までは。
最近ではスケーターがyoutuberとして活躍したり、web媒体を立ち上げたり、インターネットを使って新たな方法で収益を生み出すスケーターも増えてきましたね。
youtuberも広告料などが発生し、収益を得ている時点で立派に「スケボーで食っている」と言えます。
しかし、スケボーで食うということは、やはり普通に就職することよりも難易度が高いことは言うまでもありません。そして私は今後この「スケボーで食う」ということが益々難しくなると思っています。
それはなぜか。
広告塔としてのプロスケーターの必要性
例外はありますが、基本的にプロスケーターというものはブランドの広告塔としての活動が仕事です。
スポンサーされているアイテムを使ってメディアに出て、宣伝をして給料をもらうわけですね。
SNSが今ほど発達していなかった時代は、スケボーのブランドはそれなりの数のプロを抱える必要がありました。プロを多く使って様々な地に行き、デモやツアーをする必要があったわけですね。
しかし今はどうでしょう。
デモの映像は一瞬で世界中で共有されます。一生お目にかかることがないであろうプロの普段のキックフリップが手元のでインスタで見れてしまいます。
これでは「より厳選された少数精鋭のプロを抱えるだけで宣伝が事足りる」とブランド側が判断してもおかしくはありませんよね。
これによってプロの枠というものが少なくなり、プロになることの難易度が上がってしまうわけです。
ショップ数の減少
スケートショップ数の減少も理由の一つです。
一昔前は、割と地方にもスケートショップがありました。それは今ほどネットが普及していなかったので、地元のショップで買うという地方スケーターのニーズがあったからですね。
しかし今はスケボーのアイテムは地元のスケートショップで買うより、在庫切れの心配が一切なく、欲しいものがほぼ100%手に入るネットで購入する人が大半でしょう。
値段や種類もより取り見取りですしね。
これでは地域に根差したスケートショップが廃業してもおかしくはありません。それに連鎖する形で「スケートショップで働く」という選択肢が少なくなるわけですね。
そしてこれは代理店にも同じことが言えます。
代理店は当然本国から仕入れたスケートアイテムを国内のショップに卸してこそナンボの世界です。
今は一般人でもネットで簡単にアメリカでデッキを買う事ができます。しかもアメリカからの送料を考えても、国内で買うよりも全然安く買えてしまうんですよね。
それに今は代理店を通さずに直接本国からアイテムを買い付けてユーザーに販売する店舗を持たないweb限定のショップも増えています。これを並行輸入業者と言いますが、この方法に疑問を唱えた代理店の声明が大きな賛否を巻き起こしました。これは以前記事にしています。↓
安いデッキがネットで手に入る時代。並行輸入という販売方法 - コストン太郎のスケートボード情報館
代理店の仕事は相当上手くやらないと、業務が小さくなることはあれど、大きくすることは非常に難しいのではないでしょうか。
自身のブランド立上げは?
これはもう難易度マックスだと思います。
フォーエバー21が破綻する時代に、個人が始めたブランドで生計を立てるというのはもはや無謀とも言えるかもしれません。
自身のブランドは「メシを食う為」ではなく「楽しむ為」にすることが良いと私は考えます。
実際、国内においていくつもブランドが出来ては消え、出来ては消え、と繰り返しました。現在もはや、最先端レベルでシーンに立ち続けているのはlesqueくらいかもしれません。
まとめ
スケボーと言うのは、野球やサッカーとのように巨大な市場ではありません。これは日本の国民性も割と関係している気がしますが、アメリカのように市場が大きくなることはないでしょう。
ただし、スケボーで食っていきたいスケーターにとって唯一の光は、オリンピック効果でしょうか、大手企業の参入というものがあります。
アディダス、木下グループ、レッドブル、コカコーラ等の大企業がスケボーに参入したことにより、金銭の授受が発生しやすくなっている部分もあります。
しかし、その大手企業との契約をもぎ取ることが難しいのは言うまでもなく、日本によくある忖度での友達契約をすることはほぼ不可能な為、難易度マックスと言ってもいいでしょう。
どちらにせよ、スケボーで食っていくということに関し、難しくなっていくのは間違いないと思います。
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