あったかくなってきましたね。
私の古傷である、足首、膝、腰、首(どんだけ古傷あるんだw)もあったかくなってくると幾分かマシになる傾向がありますが、年々痛みが増してきており、老後が心配です(笑)
今日はスケーターに非常に多い怪我である「半月板損傷」について記事にしたいと思います。
膝はスケーターにとって命のようなものですから、怪我をすると少々やっかいなことになりますので、必要な知識を備えておくのは自分の未来の膝のためにも役立つと思います。
半月板損傷とは
半月板とは、膝のちょうど間にあって、クッションのような枠割をはたしている軟骨組織です。
これは膝の内側と外側で合計2つあり、これらが外的要因(一撃の怪我)や使い過ぎによる劣化等により、傷ついたり割れたりする現象を言います。
半月板が傷つくと、膝に引っ掛かりや、膝関節に挟まって曲げ伸ばしが一時的にできなくなる「ロッキング」などの症状が現れることがあり、少々やっかいな問題となります。
なぜなら軟骨組織と言うものは血流に非常に乏しく、筋肉や骨とちがい、急激な自然回復がのぞめないのです。
スケーターの中でもこの怪我に苦しんだ人は非常に多く、
- 中島壮一郎
- 池田大亮
- 本庄飛龍
- 上田豪
- ヴェニス野上
- 清水潤
- クリスジョスリン
- ポールロドリゲス
- トリーパドウィル
- ロニークリーガー
※敬称略
色んな有名スケーターがこの怪我により、長期離脱、または手術の繰り返しになったりしていますね。
スケーターの怪我で一番多いのは足首だと思うのですが、膝の関節は足首よりも大きく、複雑な構造をしているので、たまにやってしまう膝の怪我はその後のスケーターの滑りを大きく変えることがあり、膝の怪我は本当に小さいものでも大きくとらえたほうが賢明だと思います。
治療方法
まずは基本的に保存療法が原則となります。
保存療法とは、手術のようなメスを入れるものではなく、普段のリハビリ等で行う、半月板の自然回復を狙ったものです。
そしてその保存療法でも良好な結果が得られなかった場合は手術することになります。これは損傷部分を放っておくと、変形性関節症と言って、膝関節に変形をもたらすような大きな障害が残る可能性があるからですね。
「痛み」というものは人間の非常に優れた危険信号です。それを見過ごすことは良くない結果がつながることもありますので注意が必要です。
手術の内容は、以前は半月板が損傷した場合、そのバサバサになったり割れたりした部分をキレイに切除(取り除いてしまう)する方法が多かったです。
しかし、最近ではこの「切除」という方法が長期的に見てあまり良い結果をもたらさないのではないか、という医師も増えており、基本的には切れたり割れた部分の「縫合」という方法がとられることが多いです。
ただ、先ほども説明した通り、血流に乏しい軟骨組織であるが故、縫合しても必ずくっつくとは限らないところがこの手術のリスクです。
ちなみにいくら半月板手術の場合、いくらMRI(レントゲンでは半月板は映りません)で検査をしたとしても、MRI画像と実際にメスを入れて膝の中を目で見るのとでは、天と地ほどの差がありますから、手術前は切除する予定だったのに、「これくらいの傷なら縫合できそうだ」と急遽縫合になったりすることもあります。
つまり、医師の手術中の判断によって術式が変わることもあるということです。半月板手術を検討しているスケーターは頭の中に入れておくとよいと思います。
まとめ
半月板損傷は、スケーターにとって今後のスケート人生を左右する大きな怪我であることが多く、膝が痛い場合は「まぁイケるっしょ~」といういつもの感じではなく、多少大袈裟に捉えるくらいで良いと思います。
スケーターによくある「まぁイケるっしょ~」は時に大きな代償を払うことがありますからね。本当に注意です。
ここからは私の完全に独断と偏見による意見として、割り引いて聞いていただきたいのですが、実は「半月板損傷による手術」の効果に疑問を持つ医師もいるようです。
半月板を損傷した患者の中で、手術を行った群と、行わなかった群で、回復について差はなかった、との研究結果もあります(信ぴょう性は不明)。
例えばこの記事↓
患者の多くは「無駄な手術」を受けていた! | The New York Times | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
まだまだ人間の関節、特に軟骨組織については不確かな部分も多く、軟骨組織の再生医療も始まったばかりということを考えると、怪我をした際の治療については、もちろん第一には医師の判断があり、第二は何が正しいか、何をするべきか、を自らが考えて判断し、治療内容を選択することが大切なのかもしれませんね。
若いスケーターの皆さん、私はもう年齢的にもデッキに満足に乗れる時間は限られていますが、あなた方はこれから先10年乗ってもまだまだ余裕で乗り続けられるでしょう。
しかし、小さな怪我から、引退を余儀なくされるスケーターもいますから、小さな怪我でも軽く考えずに、病院に行きましょう。
どんなメイクよりも、長くデッキに乗り続けることがスケーターの幸せであることに疑いの余地はありませんから。
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