コストン太郎のスケートボード情報館

スケートボードを愛する男です。日本のスケボーに関する全てを語ります。

年齢が上がったスケーターが一番最初に衰えるトリックとは

 

 

もうすっかり夏ですね。

 

 プライベートで忙しく、気が付けば最後の更新からずいぶんと日が経ってしまいました。

 

 しかし、もちろんデッキの上には乗っていますし、あるスケートプロジェクトにも少し参加させていただいたり、充実した日々を送っています。この歳になってもスケボーのおかげで楽しく毎日が送れることは、本当にスケートボードに感謝です。

 

 さて、本日はどんな天才スケーターであっても抗うことができない「年齢による衰え」というものフォーカスしたいと思います。

 

具体的に何が衰えるのか

 よく「歳が~」とか「衰えが~」などと聞きますが、実際に年齢があがるにつれて衰えるスケボー特有のものとはどんなものなのでしょうか。

 

 答えから申し上げますと、スケボーにおける年齢的な衰えとして最初にくるものは、「浮遊感の低下」です。

 

 少々意外だったでしょうか。「フリップができなくなる」「すぐコケるようになる」、そんなことではなく、スケートボードというものは、年齢が上がるにつれてすべてのトリックの浮遊感がなくなってくるのです。

 

 これは「オーリーが低くなる」とはまたちょっと違うニュアンスのもので、例えばトレフリップなんかが非常にわかりやすいと思いますが、若い頃は少し回転が遅いくらい浮遊感があったり、すばやい回転でバチバチにキャッチしてからゆっくり着地していたようなプロが、今では地面スレスレで素早く回転させてメイクまでもっていくことがあります。

 

 具体的なスケーターで言うとスティーブベラなんかがそうですね。久しぶりに最近フラットトリックの映像を見ましたが、完成度は相変わらず高いのですが、現役の頃に比べ、かなり地面スレスレでの回転になっていました。

 

 この原因として、加齢による足腰のバネの衰えや、体の柔軟性の低下、体重の増加などが考えられます。

 

 ある有名なサッカー選手が「歳を取ってもテクニックはあまり衰えない」と言っていましたが、それは裏を返せば「テクニック以外は衰える」ということです。

 

 スケボーで言う「テクニック以外」とは、トリックに欠かすことのできないバネや柔軟性、ということになりますね。

 

 

浮遊感をなくしたことによる弊害

 では浮遊感がなくなった場合、どのようなデメリット、弊害があるのでしょうか。

 

 それは

 

・見た目(カッコ良さ)

・怪我のリスク

 

 です。

 

 まず、やはり浮遊感があった方がスケボーはカッコ良いですよね。わざと高さを出さないスタイルのスケーターもいるにはいるのですが、「高さ出すこと」と「浮遊感を出すこと」は違います。

 

 高さは低くても、空中でのふんわりした浮遊感を演出することは可能ですからね。それがなくなったスケーターはやはり、見栄えとしては悪くなるでしょう。

 

 また、浮遊感がなくなると怪我のリスクも上がります。

 

 なぜかと言うと、ふんわりとしたトリックができるスケーターはトリックに失敗し、空中分解したときに体勢を立て直す余裕があり、安全な着地ができますが、浮遊感のないスケーターは立て直す暇もなく着地してしまうので、足首や膝を怪我してしまうのです。

 

 

まとめ

 まとめますと、年齢を重ねたスケーターが一番最初に衰える部分は、フリップやカーブトリックと言ったトリックそのものではなく、全体的な「浮遊感」となります。

 

 日本人スケーターでもとても多く、若い頃バリバリだったけど今は現役を退いた40代のスケーターがインスタグラム等に滑っている動画を載せていますよね。

 

 足の抜き方や上半身の使い方は意外にも現役の頃そのままなのですが、浮遊感の違いはもう本当に一目瞭然です。

 

なんというかバタバタとしているような、余裕がなく、とても忙しいような感じでトリックをおこなっていますよね。

 

 ちょっと余談ですが、池田幸太さんは今でも浮遊感がまったく衰えません。埼玉県の川口スケートパークで毎日のように滑っていたティーンの頃とまったく変わらないそのバネは、常にピークです。

 

あれはもはや超能力としか言いようがありません。

 

 

 

 

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