以前は割とよく怒ってデッキを投げつける人が多かったです。しかし最近では随分と減りました。
それは現代における「黒は当然のことながら少しのグレーも許さない」という世間の流れにより、減ったのだと思われます。
もしそのような行為が今あれば、遠目から動画を撮られSNSで拡散、なんてこともあり得ますからね。そうなると炎上の恐れもあります。
あとはスポーツ化の流れにより、ちょっと世間からはみ出した若者がやるものではなくなったことも原因としてあるのかもしれません。
基本的には悪と見なされるデッキを破壊する行為ですが、実は一時期それが微妙に流行った?時期が確かにありました。
今日はそんな「デッキを破壊する行為」について少し掘り下げてみたいと思います。
デッキの破壊=悪?
直観的に考えるならば通常「デッキの破壊=悪いこと」ですよね。少なくとも褒められた行為ではないことは確かでしょう。
しかし一昔前はその破壊行為がとにかく悪、というわけではなかった時期がありました。というよりむしろ、ちょっとカッコ良くさえ見えるという世間の流れもあったかもしれません。
これはもちろん誰もに当てはまるわけではなく、カリスマが行った場合に関してだけです。これもスケボーによくある【例外】の一つですね。無名のヘタクソ一般人がデッキ破壊してたら「何あいつ?」となって終わりです。
なぜカリスマだけはデッキを破壊しても不問になるのかというと、そのカリスマ達は「やることはやっている」からですね。メイクできない怒りによる破壊が「いつもは出来るのに今は出来ない」ということを周りも理解しているからです。
しかしヘタクソな人がメイクできないからとデッキを破壊していると「いや、お前いつもできねーだろ?」となるわけです。もっと言えば「いつもは出来るのに!」という上手いフリをしているようにしか見えないのです。
これは例外なく完全なる悪と言って良いでしょう。私もデッキを折る人は嫌いです。
デッキを破壊していたカリスマ達
デッキを破壊してもなお、憧れられていたスケーターを並べてみます。
ケリー・ゲッツ
デッキの破壊に関してはこの人を外すわけにはいきません。
元ハビタットのライダー。超正統派スケーターでファンもとても多いプロスケーターです。しかし若い頃はめちゃくちゃ破壊王でした。新しいピカピカのデッキなのでどうしても自分の力で折れないときはチェーンソーを使って切断するなど、とても凶暴でしたね。
ちなみに車の運転もハチャメチャで公道でサーキットばりのスピードを出すなど、とにかく凶暴。それゆえにキレイすぎるスケーティングがギャップとなり、カリスマとなりました。
アート・サーリ
伝説のフルレングスビデオ、esのMENIKMATIにおいてトップバッターを務めたカリスマスケーターです。
デッキを折って投げつける行為からパートがスタートし、信じられないことですが、なぜかその投げつける姿がめちゃくちゃカッコ良かったんです。
そのインパクトは強大で、デッキを投げつけるのカッケー!!と勘違いした一般スケーターが世界中でことあるごとにデッキを投げ出したほどでした。
トリックだけでなくデッキを投げる行為まで流行らせるのはカリスマとしか言いようがありません。
ヒース・カーチャート
SNSを一切やらず、メディア嫌い。ハーレーが好きで一人旅を好み、起業家(スケボー以外の業種)でもある。
いくつも世にフルパートをドロップしましたが、その全てが世界中を歓喜させた伝説のプロと言って良いでしょう。しかし人気絶頂の時に突如引退を発表し、滑りはもちろん生き方、引退の仕方までカリスマでしたね。
そんな彼も中々の破壊神で、撮影時に使用していたデッキのみならず、置いてあったストック用のデッキまで森の中へぶん投げてしまう男です(笑)
まとめ
デッキの破壊さえもカッコ良いことにしてしまうカリスマを紹介しましたが、もう一度言いますがこれは【例外】の話です。
普通は「デッキを破壊する行為=悪」なので一般人は決してやらないようにしましょう。
最後にKERRY GETZの怒りのシーンをどうぞ。4:50あたりから始まります。
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