今はひと昔前では考えられないような大手企業がスケボー業界に参戦してきています。
アディダス、ニューバランス、ナイキ、コカ・コーラ、木下グループ、g-shock等。
ナイキに関しては大手一番乗り!という感じで今ではすっかりスケボー業界でもおなじみの企業になりましたよね。私がスケボーを始めた時にnikeを履いてスケボーをするなんて考えられませんでした。
木下グループは最近活躍しまくっている西村碧莉さんが所属している会社です。
着々と進む大手企業の進出、なぜスケボーと言うマイナーな領域に踏み込んできているのでしょうか。
ビジネスチャンスの模索
営利企業と言うものの目的は単純明快で、その行動の全ての最終目的は収益ということになります。つまりお金です。
最近では収益外活動として企業の社会貢献事業もありますが、その貢献事業も収益事業があってのことですよね。
ということは、大手企業はスケボーの業界にビジネスチャンスがあるとにらみ、参入してきたことになります。
nikeが参入するまでは大手の存在はほぼ皆無(コンバースくらい?)で、スケーターが立ち上げたブランドばかりだったスケボー業界ですが、小さなブランドばかりだったので、大手の資金力を生かしてスケーターのニーズを獲得しようとしたのかもしれません。
その「大手」の参入に、決してメジャーではなく、世間から忌み嫌われながらスケボーを続けて来た一定の層は嫌悪感を示したことも事実です。今でもいるかもしれません。
しかし大手はその資金力から、ポールロドリゲスやエリックコストン等、スーパースターの獲得に成功し、nikeはすっかりスケボーになじみましたね。
日本では松尾裕幸さんというカリスマスケーターがチーム加入したことから、国内でもnikeを履いてスケボーする人が増えました。
マイナーであるスケボーの業界にビジネスチャンスがある、と見たnikeの思惑は見事的中したと言っても良いでしょう。nikeのスケボー部門単体でどれくらいの収益があるのかはわかりませんが、撤退していないところを見ると、そういうことでしょう。
今後も参入があるのか
世の常ですが、どの分野でも一番乗りが一番収益を上げやすいと言えます。
カップ麺は日清、洗剤は花王、ケータイはドコモ、といった具合に、その分野でブランド力というものを一番乗りに獲得した企業の牙城を崩すのは容易ではなく、一番乗りの繫栄は比較的永く続くものです。まさにnikeがそれにあたり、後続の大手企業は今後どうなるのでしょう。
今後新規に大手企業がスケボー業界に参戦する一番簡単な方法は「買収」ですが、大手企業がELEMENTやFLIPを買収したり、または国内にデッキ生産拠点を作ったり、ということが起こりるかどうか。私はこれらの可能性については低いと考えています。
国内においてはアメリカほどスケボーの人気がありませんし、何よりほんの一部のスケボーのイメージの悪さがこの国においては致命的です。
最近では逮捕者がでることもあるスケボーですが、何より会社のイメージを大切にする大手企業がスケボーに参入する可能性は低いのではないでしょうか。
まとめ
私の予想ですが、いくらスケボーがオリンピック競技になったとは言え、今後、特に国内では大手企業がスケボーに利益を求めて新規参入してくる可能性は低いと思います。
未だにデッキ製造工場が国内に存在しないのもそう思う理由の一つです。
パーク、デッキ等のアイテム、シューズ、スクール、ショップ、代理店、web等、スケボーに関係する商売の種類は意外と少なくないですが、国内においてスケボー市場がこれ以上大きくなる気がしないんですよね。
ストリートの締め付けは今後も広がってきますから、基本的にパーク専用スケーターの比率が増えることになり、スケボー市場の拡大はここくらいまでで一旦頭打ちになる気がしています。
結局私たちがハマったスケボーというものはスポーツではなく「文化」や「本気の遊び」といった言葉がしっくりくるものですからね。
これ以上の一般浸透は少々現実味がない気がしますね。
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