先日「上手い人のやり方はこうだった、と先入観をゴリゴリに叩き込んだまま練習するのはおすすめしません」
とツイートしたところ、それなりの反響があったように思います。
ツイートに関してはやはり、上達すること、スキルアップすることに関してのものに皆さん反応してくださるようです。
今日はこのツイートの真意について記事してみたいと思います。
上手い人のやり方を真似ることはダメなのか
私は以前から、スケボーが上達するコツとして「どれだけ頭の中のイメージを体に落とし込むかの勝負」と一貫して言ってきました。
その考え方はもちろん今でも変わっておりません。
そしてその頭の中のイメージとはもちろん、上手い人の映像であることは言うまでもありません。
ということは最初のツイートと矛盾するような気がしますよね。でも矛盾しません。
私がツイートで言いたかったことは、トリックにおいては、上手い人の断片的な特徴を強く意識してはいけない、ということです。
練習するとき、頭の中でイメージするのはあくまで「メイク」であり、全体的な浮遊感、板の回転、キャッチ、全体的なシルエット、のようなものです。
「あの人の足の抜き方がああだったから、あのようにしなくちゃ!」というような断片的なこだわりは、逆にメイクが遠のくことになるでしょう。
なぜかというと、足の抜き方なんて、人それぞれだからですね(笑)
元も子もない言い方ですが、スケボーには大雑把なやり方はあれど、最終的なメイクのやり方なんて、あってないようなものです。
トレフリップ一つとってもそう。鬼叩きのように真下にバチバチに弾く人もいれば、軽くしゃくるように弾く人もいます。
大切なのは、繰り返し自らの身体を使ってトライし、自らに合った叩き方を発見すること、その際に上手い人のメイク映像を頭の中に常にイメージ(あくまで全体的なシルエット)しつつ行う事、です。
そうすることで、自然と自らのメイクにつながるのです。
断片的で、固定化された、特定のイメージは決して持たないようにした方が良いです。あくまで全体的なメイクの良いイメージを持ったまま、柔らかい頭をもってトライしましょう。
最後はトライした数がモノを言います。
断片的な特徴をゴリッゴリに真似して良い場合
ここからはスケボーでよくある「例外編」です。
上記で説明してきたように、トリックの上達に関しては上手い人の断片的な部分を切り取って練習するのはダメです。
しかし、例外的にゴリッゴリに断片的に頭に叩き込んで練習して良い場合があります。
それはスタイルです。
これはトリックの「メイク」とは違うのでわかりやすいかもしれませんね。
例えば私は昔、マークアップルヤードの両手を下げたスタイルがとても好きで、一時期その腕だけを断片的に、それは強く意識してデッキに乗っていました。
全てのトリックを行う際、「腕を下げること」を意識しながら行い、これを何年も続けた結果、当然あんなにナチュラルにはできませんが、以前よりは少し腕をあげるクセが減りました。
意識せずにこれができるようになるには数年かかりましたね。それほどスタイルを真似ることは難しいということでもあります。
スタイルは「メイク」ではないため、このように断片的な真似の仕方をしても問題ありません。というか、断片的に強く意識しないと、スタイルなんぞ、真似できません(笑)
ちなみに撮影時には、意識せずにある程度できるようになってからも、必ず腕が上がらないように再度意識しました。
スケボーもフルパートを出すようになると、ただ単にメイクしただけではほぼ無意味で、カッコ良く映らないと納得できなくなるものです。
スケーターってめんどくさいでしょ(笑)
まとめ
繰り返しとなりますが、スケボーが上達するコツは「頭の中でイメージしたメイクの動きを、どれだけ自分の身体に正確に落とし込めるか」が非常に重要です。
頭の中にイメージした動き、自らの身体の動きに完璧に落とし込める人を「天才」と呼びますが、私を含め、大体の人は凡人なので、繰り返しトライし、1mmずつ、前進するしかないわけです。
そんな1mmしか進んでいかない毎日の中、間違った練習の仕方にこだわってしまうことによって、何年も成長が遅れてしまう、なんていうこともあります。
上手い人の足の抜き方や弾き方、などの断片的な部分を切り取り、そのやり方を神格化してしまい、自らの動きに制限をかけてしまうようなやり方はやめたほうが賢明でしょう。
自分には自分のやり方と言うものがあり、それを見つけるのがスケボーであり、普通のスポーツとは少々違う部分なのです。
関連記事↓
ギア購入は楽天がオススメ↓