最近新しいパートなんかを見ていると「またスケボーが新たなステージに入ったのかな」と思うことがあります。
それは50-50グラインドにおけるX(クロス)掛けが目立つようになってきたことです。
何のことかわからない人もいると思うのですがわかりやすい写真がありました。こんなのです↓
このようにテール側とノーズ側のトラックをレールに対して交差するように掛けて50-50することです。
これはランプ?での写真だと思いますが、最近よく見るようになったのはハンドレール、それも長いハンドレールでのクロス掛けです。
ちなみにこの「X(クロス)掛け」という呼び方は、私の地元でそう呼ばれているからここでもそう呼んでいるだけで、本当の名称はわかりません(笑)
これ、グラインドを掛けるときにたまたまこうなってしまったんだと思いますか?
実は違います。上手い人はあえてこのようにレールに対してトラックが交差するように掛けているんです。※中には偶然そうなったパターンもあるでしょうけど
なぜこのような掛け方をするのでしょうか。
安定感が増す
なぜこのような掛け方をあえてするのかというと、大体想像がつくと思いますが、レールの上で安定するからです。
例えばプッシュをせずに、丸レールに対して手でデッキを持って50-50を掛け、その上に乗るとすぐレールから降ちてしまいますよね。角レールならそのまま耐えられますが。
その状態をクロスの状態とそうでない状態を試してみるとわかりやすいのですが、クロスの方がなんとなく安定します。
実際に何秒耐えられるか計ったわけではありませんが、私の感覚として確かにクロス掛けの方が耐えやすいです。
安定感が増すということはつまり、長いレールを攻略しやすいということで、その法則に気づいたスケーターが実際にこのX(クロス)掛けを取り入れています。
ちなみに一昔前までこのクロス掛けをあえて行っていたスケーターは皆無でした。現代のスケートはそれほどまでに洗練されてきた、とも言えますね。
難易度MAX
簡単に「このX(クロス)掛けを取り入れています」と言いましたが、このクロス掛け、実は難易度MAXです。
ただでさえ恐怖感があるレールに「あえてクロスになるようにトラックを掛ける」という行為が実際に可能かどうかはぜひ試してみてください。おそらく大体の人がそんな余裕はないはずです。
特にハンドレールにおいてはなおさら、トラックがクロスになるように狙ってかけることなど、容易ではないことは想像できると思います。
「そっちの掛け方が安定するならそうしてみよう!」と簡単に実践できるものではないということですね。本当、世の中に打ち出の小づちはないものですね。
このクロス掛けを完璧に体現し、活用しているのはDEATH WISHのプロであるジェイミー・ホイ(Jamie foy)ではないでしょうか。
一瞬フィーブルグラインド?と錯覚するほどのクロス掛け。
トラックを見事に潰し、安定感を増すことができています。
この写真はフラットレールですが、Jamieがハンドレールをやっている映像もぜひチェックしてください。完璧なクロス掛けです。
まとめ
なぜあえてやっているとわかるの?たまたまクロスに掛かってしまうのかもしれないじゃないか!と思った人もいるかもしれません。
実は私は実際にクロス掛けを実践レべル(ハンドレール)でやっているある有名スケーターにやり方を教わったことがあります。その有名スケーター自身も海外プロに教わったそうです。
ちなみにただでさえ私はレールが苦手(特に丸レール)ですので、まったくできませんでしたね。
このクロス掛けは実践で使われるようになってからまだ日が浅く、才能があるものにしか出来ないかどうかの判断はまだできませんが、私はおそらく才能ある者の特権であると思います。
レールに入る恐怖の中、掛け方をあえてコントロールすることなど、やはり凡人には難しいのではないかな、と感じるからです。
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