コストン太郎のスケートボード情報館

スケートボードを愛する男です。日本のスケボーに関する全てを語ります。

もし自身がデッキブランドを立ち上げるなら

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問い合わせフォームよりご質問をいただきました。ありがたいですね。

 

 質問や記事にしてほしい内容があれば軽い気持ちで問い合わせフォームよりお問合せいただければと思います。私なりに考えてみたいと思いますので、お待ちしています。

 

 さて、いただいた質問ですが要約すると「もしコストン太郎がデッキブランドを立ち上げるならどのようにするか?」という内容です。

 

 スケボーの恐ろしいほどの魅力に取りつかれてしまった人は「自身のブランド」というものは少なからず考えたことがあるのではないでしょうか。

 

  服を作って仲間内のみ販売、というものならともかく、全国のショップ等に販売するとなるととても大変で、それを想像ではなく実際の形にするのはとても労力がいるものです。

 

以下質問内容です↓

 

 

・記事にしてほしいです

初めまして、いつも楽しく記事を拝見させていただいています!

 

記事にして欲しい事があるのですが、もし、自分のブランド(でっき)を作るってなったらどんなデザインアプリでどのように作成をして工場(中国)や(米国)を選ぶか、予算はいくら必要かを記事にしてほしいです!

 

皆と同じ列には並ばない

 ここでは大前提として「私自身が絶対にデッキブランドを始めなくてはならない状況だったとしたら」という観点で考えたいと思います。

 

 まず目的から考えますと、自身のブランドでご飯を食べていく(仕事にする)という場合、デッキが売れなくてはいけません。趣味や仲間内的に10本作って終わり、という方法もありますが今回はそうではなく、ブランドを仕事とする場合として回答いたします。質問者様の意図と違うのであれば申し訳ございません。

 

 デッキブランドというすでに飽和状態の中でその他ブランドと同じように作って新規参入しても売れないことは目に見えています。先行者利益、先行者ブランド、と言うのはどの分野でも絶大で、洗剤なら花王、自販機はコカコーラ、カップラーメンは日清、と先行者のブランド力は半影響的に続く場合も少なくありません。

 

 中にはEVISENのようにおおよそ国内ブランドとは思えない爆発力を持つブランドもありますが、ドラマの撮影で使われたり、大手企業とのコラボがあったりと、タイミングや人とのつながり等様々な要因が重なり、今に至ると考えます。

 

 つまり裸一貫でデッキブランドを立ち上げたところで何者にもなれないので、まずはみんなと同じ列に並ばないことから考えます。

 

名乗らない

 私ならまずブランドのオーナー(つまり私)の素性を一切明かしません。

 

 天邪鬼なスケーターの性格上、買うデッキと言うのはオーナーやライダーによって決めることも多く、好きでもないスケーターが始めたデッキブランドなんぞ買うわけがありませんので、とりあえずは「誰がやってるか明かされることがない国内ブランド」をやってみます。

 

 今まで国内では一世を風靡した有名スケーターが立ち上げたブランドが次々に潰れていきました。そんな中自分だけはうまくいくなんてことはあるわけがないので、とりあえずは素性を明かしません。

 

 そしてスケーターの「〇〇(オーナーやライダー)はダサいから買わない」という天邪鬼(あまのじゃくな選択肢を排除します。

 

 しかしこのやり方は輝かしいニューブランドをひっさげスケボー業界で有名になりたい、という方には根本から向かないやり方ということになります。

 

デザインは適当

 デザイン性で売れるデッキなんてものはほとんど存在しません。デザインをやっている人に大変失礼かもしれませんが、これが多くの場合に当てはまる現実です。もちろん全ての人がそうではありませんのであしからず。

 

 デザインで買う人というのは初心者の方が多く、せいぜいその一枚を購入して終わりで継続性がありません。年に何枚も買う人というのはデザインより価格や好きなブランドで決めますから、費用対効果を考えると狙うユーザーは初心者より経験者とし、デザインは重要視せず一番安上がりなものにします。

 

 さすがに自分でイラストソフトを使って作成するのは効率が悪いので私なら外注します。簡単なロゴ作成依頼だと5、6案10万円以内くらいでやってくれるところもありますので、そういうフリーランスの人に頼むのも一つの手ですよね。そういう作業が好きなら話は別ですが。

 

 誰がやっているか謎、というコンセプトに合わせて明るいよりは暗めのイメージにしますが、デザイン自体は、食べ物でも、動物でも、写真でも、なんでもいいです。ただし、アニメ以外です。

 

 アニメだとどうしても「誰がやっているかよくわからないブランド」=「謎」という付加価値的な要素が薄れる気がしますからね。アニメでは「謎」というカッコ良さ?を出すのはちょっと無理があります。

 

予算と工場

 デッキの製造は海外で行う必要があることから、少数依頼だと送料などの手数料が高くついてしまいます。

 

 デッキの製造はある程度まとめて頼めば1枚3000円程度(送料込み)のコストだと言われていますから、100万円投資をして333枚作るでしょうか。

 

 工場は某国内デッキブランドの製造もしているアメリカの工場「GENERATOR WOODSHOP」やalmost、Blind等のデッキを製造している「DWINDLE DISTRIBUTION」等がオーソドックスですね。すぐに折れるようなデッキでないことは必須となりますので、このような老舗プレス工場であれば間違いないでしょう。

 

  しかしここらへんは代理店を通さないのであれば自身での英語のやり取りが必須になってきますから、ハードルが高いですね。

 

 デッキブランドを始めることで唯一救いなのは、店舗を借りる必要がなく、自宅でもできるというところでしょうか。

 

 実際私の知り合いでも、自宅やアパートの一室でブランドをやっている人は意外といます。このような形態は店舗代といった家賃がかからないので「起業失敗して借金まみれ!」ということが少なく、ダメだったらすぐやめるよ、というスタンスですね。部屋はいつも在庫でパンパンですが(笑)

 

つまり予算は

  • デッキ代     → 100万円
  • デザイン(5,6案)    → 10万円

合計110万円ということになります。

 

 まとめ

 予算110万円といいましたが、販売店へのデッキの送料、海外工場への渡航費用、HP製作費等細々かかりますので、随分と端折った金額であることはご了承ください。

 

 ちなみに参考までに、デッキは国内で売る場合3000円で仕入れて6000円でショップに卸し、ユーザーが10000円で買う、というのがスタンダードです。

 

  御質問者の方は夢と希望にあふれるスケーターだと思います。ぜひがんばってください。そしてもし本当にブランドを立ち上げられたらぜひ御一報を。これも何かの御縁ですので購入させてください☆

 

御質問ありがとうございました。

 

 

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