怪我とは切っても切れない関係であるスケボー。
こんなヘッポコスケーターである僕もそれなりに多くの怪我をしてきました。腰と足首に関しては寒くなるとやっぱりシクシクと痛み、これはもう永遠に続くものであるとあきらめています。
手術をするか否か
今でもSNS上やスケーターの友人の中で「手術をするかどうか迷っている」人をみかけます。これは怪我の手術というものが医師の判断でするパターンと、自分の判断でするパターンに分かれることにより起こり得る悩みです。
骨がポッキリと折れ、自然にくっつかないような位置になってしまった場合、これは自分の判断が入る余地がなく、医師の判断の元、ボルト固定などの手術をするということになります。
しかし靱帯損傷や軟骨損傷、ネズミ(欠けた骨片が悪さをする症状)除去、に関しては医師の診断+本人の判断で手術をするという流れになります。例外としては「膝の前十字靭帯断裂」に関してはまだスポーツ年齢余力が潤沢な若い人であれば、医師の判断でほぼ手術を行います。
グリッチョからは当然逃げることのできないスケボーは、残念ながら靱帯損傷、軟骨損傷、ネズミ、その全てが高頻度といっても言い過ぎではないでしょう。
そもそも足首をひねらせてデッキ1枚を回転させるフリップトリックなどはどう考えても関節にやさしいものではありませんからね。
ネズミなどの症状で自然治癒が期待できずに慢性的に痛みが取れなくなった場合、ネズミをとる手術をしても完全に痛みが良くなるかどうかの保証はできないことが多く、その場合に「本人の意思」が手術をするかどうかに組み込まれることになります。
ネズミを取る手術は関節のクリーニングとも言いますが、この手術をしても痛みが改善せずに引退したスポーツ選手はごまんといます。だから「それでもやってみるか?やらないか?」という本人の意思が必要なんですね。
僕の場合
僕は以前、足首の手術をしました。上記で説明した「ネズミ」の除去手術です。
1年以上フリップトリックをするたびの激痛に悩まされ、痛いのに無理をしてスケボーをやり続けた結果、限界に達し病院に行きました。
レントゲンやMRIを取ったところ、ハッキリした原因はわからないが、おそらくネズミが原因だろうと言われました。
その「おそらく」を信じて手術するか、「おそらく」なので手術はしないか。めちゃくちゃ悩みましたね。
しかし当時まだ若かった僕は残りのスケート人生はまだ何年もあり、1年以上痛いのだからこれから先良くなる気がしなかったので手術をする、という選択を選びました。これは結果的にとても良い判断をしたこととなります。
開けてみたら軟骨損傷だった
足首の手術と言っても、メスで足首をバッカリ切ってごちょごちょする、というものではなく、足首に1cm程度の切り込みを3か所くらいに開けて、小さい内視鏡というカメラを入れて行うものでした。
全身麻酔なので僕の意識はありませんでしたが、内視鏡を関節に入れた結果、軟骨部分に大きな損傷が見つかりました。
そうです、痛みの原因はネズミではなく、軟骨の損傷だったのです。
そして手術は急遽「ネズミ除去」から「軟骨損傷部へのドリリング(修復のような作業)」に変わり、無事に手術は成功。
その後の経過はすこぶる良好で、1年後くらいにはまったく痛みを感じずにフリップトリックを連発できるようになりました。レントゲンやMRIを駆使したとしてもフタ(足首)を開けてみなければわからないことが医者にもあるんですね。
フリップの痛みからは抜け出しましたが、寒くなるとシクシクと痛みますが、思いっきりフリップができることと引き換えなら全然問題ない範囲です。僕は手術をして本当に良かったパターンでした。
まとめ
もし万が一手術をせずにあのままスケボーをやり続けていたら、軟骨の損傷はもっと激しくなっていたはずで、スケボーができなくなっていたかもしれません。
当時の僕はスケボーなしの生活など考えることができず、手術をすれば毎日乗っていたデッキに半年以上のれないことになるので本当に悩みました。
しかし、目先のスケボーだけでなく、これから何十年も思いっきりスケボーができるという未来のスケボーの為に決断し、無事に復帰しました。
若い頃はどうしても「目先の滑り」にとらわれがちになり、「未来の滑り」に目を向けることが難しいですが、怪我が治らなくて悩んでいるスケーターは今一度、自分のスケートライフを考えてみても良いかもしれません。
これは決して手術を推奨しているのではなく、怪我は自然治癒で治ることのほうが多いですから、「怪我をしたら休完治するまで休む」ということも含めての意味です。
この季節は特に怪我をしやすい時期、みなさん気を付けてスケボーしましょう☆
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