ありがたいことに御質問をいただきました。
ご質問や記事にしてほしい内容があれば軽い気持ちで問い合わせフォームより問合せいただければと思います。僕なりに考えてみたいと思いますので、お待ちしています。
いただいた質問内容は「レギュラーやノーリーに比べてスイッチやフェイキーはなぜ進行方向に対して逆を向きがちになるのか」という内容です。
スケボーというものはどっぷりハマればハマるほど、ほんのちょっとしたことに疑問が湧くものです。
僕も良くプロがデッキを弾く時にちょっとだけ右ヒザを内側に入れていただけで、「トリックが出来る秘訣はこの右ヒザの動きにあるのではないか!?」と一つ一つを検証したものです。当然、ただのクセだったという結果に落ち着いたのですが(笑)
以下質問です↓
こんな記事が見たい
こんにちは。スケボー馬鹿の30代です。 このブログを見つけてから、食い入るように一気に読んでしまいました。スケートボードの奥深くまでこんなに詳しく公開されているブログは初めて拝見しました。 本当に面白く、また共感できます。
さて、そんなスケートボード博士のコストン太郎さんに考察してもらいたい案があります。 なぜスケーターはスイッチスタンスの時に、後ろ向きのスタンス(レギュラーなら、右足は0度、左足は左に45度)という風に一見やりづらいスタンスをとるのでしょうか?
レギュラーのオーリースタンスの反転にすれば刺したりする事がやりやすそうに思うけど、誰もやらない。 フェイキーやノーリーも反転スタンスじゃない。 例を挙げると、ルアンオリベイラなんかオーリーとノーリーは極端に前を向いたスタンス。フェイキーとスイッチは後ろを向いたスタンス。 4スタンスとも、右足だけ内に絞るしゃがみ方です。
あえてスイッチはスイッチらしく、のようにするといったスケーターの美学なのでしょうか?
なぜスイッチとフェイキーはスタンスが後ろを向きがちになるのか
スケートボード博士とは、過分なお言葉をありがとうございます(笑)
答えから申し上げるとスイッチとフェイキーの時、なぜほとんどの人が進行方向に対して後ろ向きになるのかというと、ズバリ「その向きがバランスを取りやすいから」です。
スケーターには必ず、メインスタンスとスイッチスタンスという区別が存在します。生まれて初めてオーリーを練習した時、「レギュラーでもグーフィーでもやりやすさは同じ」という人は存在しません。必ずどっちかがやりやすいはずです。
スノボーなんかわかりやすいですよね。初めて滑るときにどっちでも良い、なんて人は絶対にいませんから。
つまり、レギュラーの人は左手方向に、グーフィーの人は右手方向に体を向ける方がバランスが取りやすいわけです。
ですからスイッチの時も進行方向に対して後ろ向き(レギュラーの人で言うなら左手側に体を向ける)なスタンスになりがちなんですね。
スイッチをやるときだけ急に「右手側に体を向けたほうがやりやすい!」なんてことにはならず、メインだろうがスイッチだろうが左手側に体を向けた方がバランスが取りやすいという事実は変わらないのです。
わかりやすいトリック
一番僕が分かりやすく、スイッチの時後ろを向くのはクリス・コールだと思います。クリスはスイッチの時、すごい後ろ向きになります。in bloomのパートの巨大ステアでのスイッチフリップはとんでもなく進行方向とは逆を向きながらぶっ飛んでいきます。
トリックで言うと、フェイキーマニュアルなんかみんな凄い後ろ向きながら進みますよね。バランスを取ろうとすればするほど自分がやりやすい体の向きにしようとする証拠です。
逆にスイッチの時もスイッチっぽくなく、進行方向をきちんと向いてトリックをするのは、すぐに思い浮かぶのはポールロドリゲスや林正翔さんでしょうか。
林正翔さんのスイッチは本当にどっちがメインスタンスなのかわからないようなスタイルで、世界でも類を見ないほどの才能でしたね。
まとめ
進行方向に対して後ろを向くのは当然一見やりにくいと思います。
しかしバランスがとりやすい体の向きがあるため、人はスイッチの時、進行方向に対して後ろ向きがち、ということになります。
このバランスを取りやすい体の向きの差が左右で限りなく少ない人が「スケボーの才能がある人」とも言えるかもしれませんね。林正翔さんは一番わかりやすい例ではないでしょうか。
ちなみに僕もスイッチの時、かなり後ろを向きがちになります。逆にメインの時には人一倍前を向いてしまうので、向きすぎでダサい、と言われたこともあるのでできるだけ前を向かないようにしたりしています(笑)
以上、ご参考になれば幸いです。ご質問ありがとうございました。
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