photo by murasaki sports ofiical
北詰隆平のプロフィール
出身:湘南
スタンス:グーフィー
生年月日:1994年12月11日
スポンサー:western edition・supra・nixon・bones・JSLV・FTC・9FIVE・ムラサキスポーツ
2012年にchatty chatty10周年記念としてドロップされた【The History of Chatty Chatty】にて驚異のフルパートをひっさげ、突如として現れた天才ビッグトリッカーです。
国内スケートボードシーンにおいて「湘南」は欠かすことができない地域ですが、その地域の若手筆頭株であり、2018年今年にwestern editionからプロモデルデッキを出したことにより、正真正銘のプロスケーターとなりました。
どうして湘南はこのような天才ばかりが生まれるのでしょう。やはり環境や先駆者スケーターがすごすぎるということでしょうか。
滑りの特徴
全盛期のマイク・モーを彷彿とさせるようなビッグステアとカーブトリックを得意とし、注目すべきはそのスポットやトリックの大きさと1発でメイクに持っていける「メイク感」のすごさです。
メイク感というのはボクシングで言う「当て感」のようなもので、通常凡人がやるステアというのは、1回目~数回目のトライまではデッキを空中で捨て、ステアの感覚を掴みます。それから徐々にメイクに近づけていくのが一般的ですが、彼は天才的なその「メイク感」があるので1発目から乗りに行くことができます。
完全に外人サイズである規格外の巨大ステアを、トレフリップやノーリーヒールで200点満点のメイクをこなし、中でも日本人が苦手とするバックサイドフリップとフロントフリップが得意技という数少ない日本人スケーターです。
スケーターの一日を追うプロジェクト
「loss time nixon」というnixonライダーの一日を追うというプロジェクトがありますが、その中で彼はセキュリティが世界一厳しい都内に密集するスポットを全て数分以内にメイクし続けるという驚異的フッテージを世に送りました。
普通1日ワントリック撮れれば御の字である都内スポットをとんでもない早さで潰していくその映像に日本中が震撼したと思います。
中でも有名な日比谷cityの12段ステアのハードフリップは絶対に1日を追うプロジェクト中にやるトリックではありません。普通なら2年がかりで出すフルパートのラストトリックです。
スタイル
得意トリックのステアの飛び方は本当にマイク・モーやアンドリュー・レイノルズと比べても遜色ないくらい完璧なデッキと体の回り方をします。
カーブトリックやマニュアルトリックも一級品で、湘南スケーターはマニュアルが上手いという特徴がありますが、その中でもトップクラスであり、何より全てのメイクが誰が見てもカッコ良いメイクであるという特徴があります。
ステアを飛ぶ時もメイク時も腕がバタつかず、着地時もあまりしゃがむことがないので、大きいスポットでメイクしてもまるで小さいステアであるかのように錯覚してしまいます。
そして彼は失敗時でも上手くデッキをコントロールし危なげない失敗ができます。大きいスポットではこの「失敗時のかわし方」が非常に大切になるのですが、かわしかたも天性のものがあると言えますね。
「乗る気でトライするけど、もし失敗したらうまくかわす」ということができる特殊な才能を持った数少ない日本人スケーターではないでしょうか。
しかしそんな彼も2016年「MURASAKI SHONAN OPEN」というコンテストで膝の骨を骨折し、大手術をされました。どんな才能をもってしても時に牙をむくのがスケボーなんですね。
長期間スケボーから離れると思われましたが、そこは若さなのか何なのか。かなり大きな怪我だったにもかかわらず3ヶ月後にはリハビリと言わんばかりのパーフェクトトレフリップをインスタグラムに投稿していました。
まさに怪物スケーターですね。
まとめ
彼は今年24歳になりますが、ビッグトリッカーというのは年々フルパートを出すのが苦しくなってきます。
それはスケボーにルールがないにもかかわらずスケーターは「前作を超えなくてはならない」というきびしいマイルールを勝手に課してしまうからなのですが、ビッグトリッカーは年齢とともに体にガタがくるのが通常より早いです。
しかし彼は「loss time nixon」で披露したようにセキュリティ泣かせとも言えるほどのトライ数でメイクできるという非常にうらやましい才能を持っています。
自分との戦いだけでなく、セキュリティとの戦いも制する必要があるストリートスケーターにとっては最高で最強の才能です。1トリックにかける消耗が少なければ少ないほど当然体にガタはきにくいですしね。
この才能を武器に将来「年齢」と「ビッグトリック」という決して共存できないものを共存させてしまったアンドリュー・レイノルズのようなカリスマになる可能性があるスケーターなのかもしれないですね。
湘南が生んだ日本の宝、今後がとても楽しみですね。
北詰隆平のプロモデルデッキ
WESTERN EDITION DECK ウエスタンエディション デッキ RYUHEI KITAZUME SHEPP PPEHS 8.0 スケートボード スケボー SKATEBOARD
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