こんにちわ。コストン太郎(@kostontaro)です。
今日はなぜ日本に多くいないはずのプロスケーターが大量にいるのかということを書きたいと思います。
AJSA(日本スケートボード協会)の存在
日本にはスケートボード協会というものが存在します↓
簡単に言うならこちらの団体が「プロ資格」というものを発行しているからです。
プロという言葉を使わずに「AJSA公認ライダー」や「AJSA認定ライダー」ならお金を稼いでいないプロを大量に生む事態にはならなかったかもしれません。
ちなみにこのプロ資格を取るにはこちら主催のコンテストで勝ち、お金を払ってプロ資格を発行してもらいます。え?って感じですよね。お金もらうんじゃなくて、払いますから。
しかも昔はコンテストで勝つ必要さえなく、自分で「僕今日からプロ戦にでますからプロにしてください」と言えば誰でもなれました。その人達が毎年プロ更新して今でもプロ登録をしていた場合、何も実績がなくても現在もプロを名乗っていることになります。ちなみに更新するのに試験はありません。お金を払えばOKです。
一度このプロ資格というものは混乱を招くとの理由で廃止されたました。しかしその瞬間に大会に出る人が激減し、コンテスト収入が減って存続の危機に面したのか、一瞬でプロ制度が復活しました。
協会側は「プロ制度復活はスケーターの為!」とおっしゃっていましたが、プロ制度を廃止したときも、スケーターの為!と言っていました。
プロの定義とは
スケボーの世界には世界共通のプロ定義というものが存在します。それは自分のモデルデッキやシューズ等が発売されることです。これによって「プロ」となります。これは世界中で共通の認識です。
もう一つ、これは海外ではどう評価されているかわかりませんが、日本ではスケボーでお金を稼いでいたらプロという認識もあります。
ポイントはあくまで滑りでの報酬です。ジャッジしたからとかスクールやったからとかではないです。その人の滑りに報酬が発生しているわけですから、これもプロと名乗っても違和感はないですよね。
この二つが通常で考えられる「プロ定義」となります。人数にして全国で数十人といったところだと思います。30人もいないでしょう。
ここにAJSAのプロが入ってくることによって100人以上が追加、または今は資格を持っていなくても以前持っていたからとずっとプロを名乗る人もいるので、さらに大量にプロが発生します。
自分は何年もスケート業界でメシを食ってきましたが(プロではありません)、名前も知らないプロがゴロゴロいるんですよね。インスタでもよくプロフィール欄に「プロスケーター」という人がいますよね。
お金を払うことでプロ
上記の説明のとおり、AJSAではコンテストで勝ち、いくらかお金を払うことでプロの資格をもらえます。プロと言えば普通はお金をスケボーで稼いでいそうですが、そうではないんですね。逆に払っていますから。
「お金をもらっているプロ」より「お金を払っているだけのプロ」が圧倒的に多いことにより、日本のプロという定義があいまいになっていることの原因です。
堀米雄斗さんもAJSAのプロに登録しているようですが、世界的ビッグネームでも一応登録はするんですね、まさか堀米さんもお金を払っているのでしょうか、それとも特別に免除とかされていたりするのでしょうか。
まとめ
初心者の方や初心者の親御さんは巷にあふれるスケートボードスクールにお金を払って子供を通わせていると思います。講師のプロフィールには「プロスケーター」との肩書があるでしょうが、それは大体がAJSAプロであることを認識した上で参加していただきたいと感じます。
AJSAは一度プロ登録をすればあとは毎年お金を払えば更新できますので、1年間1回も滑らなくても事実上プロ資格は永久的に持つことができます。スケボーでお金を稼いでいるわけでもなく、上手いわけでもない人も中にはいるかもしれませんので、そこは注意です。
これはAJSA批判ではなく、日本のスケート業界のプロ制度と、それによって勘違いしている子供の親御さんがいらっしゃいますので、「講師のプロフィール欄にプロスケーターという肩書きがあるだけでスケボーで生活しているわけではないんですよ」という事実を伝えたかっただけです。
ちなみにプロ制度に関してはとやかくいう権利もありませんので批判はないですが、オリンピックに関してはAJSAさんに思うところが多々あります。税金が投入されることになると思いますから。それはまた別の記事で書きたいと思います。
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